「日本の皆様への助言」

<低レベル放射線キャンペーン>(放射線の危険に関する欧州委員会と連動している組織) を和訳。
 原文はこちら 
http://www.llrc.org/index.html


毎時約1マイクロシーベルトと計測される汚染が日本の広い地域に及んでいます。この数値はセシウム137だけであって、アルファ線を放出するウラニウムとプルトニウム(この2種類の汚染物質こそ健康に取って本当の脅威です)の値は含まれていません。使用済み核燃料プールから数百トンものウラニウムとプルトニウムが消えているにも関わらず、公的機関は一切この危険に触れていません。1760トンという多量の使用済み燃料が事故現場にあったことは知られています。そして、その一部は原子炉建屋の屋根に貯蔵されていましたが、<これらの解像度の高い航空写真>が示す通り、爆発のあと行方不明です。

「被曝線量」: 例えば<こうしたウェブサイト>で日本政府が公表している被曝線量は危険の物差しにはなりません。測定しやすいガンマ線放出核種のセシウム137の値だからです。こうした数値は、危険なアルファ線を放出するウラニウムのような核種やベータ線を放出するストロンチウム90(ともに計測がむずかしい核種)といった放射性物質もほぼ間違いなく環境中に存在することを示すものと見做すべきです。

食品に関する私たち「低線量被曝キャンペーン」の助言:50ベクレル/キログラム以上のセシウム含有値を、野菜やその他の食品が示しているのならば、セシウム以外の放射性物質を含む大気汚染を意味します。絶対に他の選択肢がない場合を除き、50ベクレル/キログラム以上を示す食品を食べるべきではありません。日本政府は直ちに国際的な食糧支援を求め、国民が汚染された食品を食べないようすべきです。

健康被害の初期兆候:東京地方のひとで、リンパ節の腫れ、鼻孔の痛みがある、という情報が届いていますが、恐らくプルトニウムとウラニウムを吸引したことを示すものです。絶対不可能だという場合を除き、放射性物質降下のない地域を<文部省のHP>で調べて、そちらへ退避すべきです。

退避すべきか否か: 放射能汚染計量の問題に対する新しい科学的な考え方を以下に紹介します。一例を挙げます。現在1マイクロシーベルト/時の汚染地域に住んでいる場合、ひとりひとりが10年のうちに癌を発症する可能性は放射性物質降下によって11%増加します。

日本の公的機関はセシウム137から得た被曝線量のかたちで汚染のレベルを公表しています。ですから、チェルノブイリ惨事以後のスェーデンで行われたトンデルと彼の同僚による信頼できるとはいえ控え目な癌研究と同じ基準を用い、癌の発生を計算することが可能です。スェーデンにはウラン燃料の汚染が広がったことが知られていますが、ちょうど25年後である現在の日本と同様に、大体はセシウムの値を使って降下物分布図を作りました。トンデルと彼の同僚は、セシウム137が地面1平方メートルに100キロベクレルの分布に対して11%癌発生率が増加したことを発見しました。こうした癌は事故後10年間に現れた(診断がおりた)ものです。もちろんのこと10年後以降にも癌は発生する可能性がありますが、トンデルの研究対象にはなっていません。計算方法の長めの説明は<このHTML>にあります。また、バズビー博士による詳細な方法論は<このPDF>をご覧ください。

降下物によって増加する危険の計算方法:

  •  <文部省のHP>からお住まいの県の汚染記録をダウンロードする。
  • 平均値を出す。その値はマイクロシーベルト/時 ( μSv/h ) で示されています。(短期間のみの値の上昇は、計器や附属品に放射性物質が乗ったせいで生じます、のちに雨で流されますから、これは除外します)
  • その地域における今までの通常値が表の下などに載っています。大抵は0.017〜0.1の値です。この値を事故後の平均値から引き算します。
  • 1565を掛けます。この値が、お住まいの県の人口100000人につき今後10年間で放射性物質降下が原因で通常より多く発生する癌の予測値です。(福島原発事故以前に日本の人口全体で悪性腫瘍が発生する確率にその数値を上乗せしてください)

あとでこのHPに実際計算した例を載せ、1565倍という乗数の前提を示します。

政府が数値をインターネットから消去することも考えて、文部省が示したデータを保存しておくことをお勧めします。今後降下物による被曝増加を計算できるように、事故以前の歴史的な本当の放射能水準を知っておくことが大切です。

私たち「低線量被曝キャンペーン」は、昨年ニューヨーク科学アカデミーが昨年刊行した、人間と動植物に対するチェルノブイリの影響についての本をダウンロード(無料)することをお勧めします。<このリンク>をクリックするだけです ( help ) 。この本は科学者が実際に目で見て、計測し、数を数えて得た事実を示したもので、被曝線量に関する「定説」とは無縁です。つまり、国際放射線防護委員会の評価モデルでは予測できなかったもの、言い換えれば自分の目で見た証拠を彼らは無視しませんでした。

この「放射線の危険に関する欧州委員会勧告」も無料でダウンロードできます。この勧告が提示する科学的な資料は日本の政府に、合理的かつ科学的な基盤に立って原子力産業から放出・流出される廃棄物の規制を行い、一般住民を守る予防策を講じることを可能にするものです。国際放射線防護委員会の勧告とは異なり、「放射線の危険に関する欧州委員会」の助言は事故後に予想し得るシナリオに対応する目的で編み出されています。

過去にこのHPに載った記事は現在削除されていますが、このウェブサイトの別の箇所に資料集として掲載予定です。しばらくの間ご覧いただけません。作業の遅れについてお詫び申しあげます。日本で起きた緊急事態により、今までに経験のないさまざまなかたちで仕事が増えています。同じ理由で、すべての電子メールにお返事できません。いただいたメールはすべて読んでいますが、すべてお答えする時間の余裕がないのです。

これ>は「福島原発事故退避地域潜入ルポ」で南側から事故現場に近づいた行程の放射線レベルが判るヴィデオです。

「低線量被曝キャンペーン」HP表紙(4月24日)より
原典:  http://www.llrc.org/index.html
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