県内への放射性汚泥搬入に反対します   環境と暮らしを考える集い


6月24日、農林水産省は下水処理によって出る汚泥や屎尿の再利用に関する放射能汚染の基準を発表した。放射性セシウムで200ベクレル/キログラム以下であれば、肥料の原料として構わないとされている。建材としては、健康被害が予測されるような緩い基準で既に流通していると言われる。仮に再利用や埋め立て処分が行われない、行われても一部に留まるのであれば、今後首都圏などから北東北への搬入依頼が予想される。私たちは、いかなる汚染度であれ、放射能に汚染された汚泥や汚泥を原料とした製品の県内搬入に強く反対する。

たとえ少量であったとしても、肥料や土壌として再利用された場合、食物を通じて放射性物質が人間の体内に取り込まれ二次災害が拡大・深刻化してゆく。建材であっても、汚泥や焼却灰1キロあたりの放射性セシウムが8千ベクレル以下という極めて緩い基準であるため、農地や住居とならなくとも、空気経由での被曝が懸念される。

原子力発電所の立地が経済力の弱い過疎地に集中することと同様、今後汚泥の処理に関しても地方への押し付けが予想される。しかし、一度放射性物質に汚染された環境は、気の遠くなるような年月、元には戻らない。放射能に汚染された汚泥を一度持ち込めば秋田も終わりである。

他の地域が困っているから秋田でも引き受けようと言うと善意に聞こえるが、それは誤った判断であろう。高度汚染地域と同じように放射能を浴びてゆくのが秋田の務めなのではなく、比較的汚染の軽い環境を守り、比較的汚染度の低い食物を増産し、最早住み続けることが様々な病気への早道である地域の方々(殊に子供や若いひとたち)をひとりでも多く受け入れることで全国に対し最大の貢献が可能となろう。これこそ秋田のなすべきことである。

秋田県庁も県内の自治体も少子化対策に全力で取り組んできた。放射性汚泥の県内搬入はそうした努力を一瞬にして無駄にする愚挙であることもつけ加えておきたい。

信濃毎日新聞(ウェブ版)の記事:
http://www.shinmai.co.jp/news/20110628/KT110627FTI090008000.html

秋田市における汚泥の汚染状況:
http://mainichi.jp/area/akita/news/20110628ddlk05040076000c.html

首都圏の汚染状況:
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011070102000021.html

小出裕章氏の見解:
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/01/tanemaki-jun-30/

建材とする場合の基準:
http://www.asahi.com/national/update/0616/TKY201106160524.html

建材としては相当量が既に出荷:
http://diamond.jp/articles/-/12355