大仙民話の会

団体名:大仙民話の会(会長 倉田直美さん)

 20周年記念冊子「地元の民話を語り継ぐ」

20周年記念冊子

「地元の民話を語り継ぐ」

 旧池田氏庭園米蔵での昔語り

旧池田氏庭園米蔵での昔語り

 

創立20周年記念口演の様子

創立20周年記念口演の様子

 

 

 

 秋田県大仙市で方言による民話の語りに取り組む「大仙民話の会」(倉田直美会長)が、令和4年1月で創立20年を迎えました。12月には令和4年度秋田県芸術選奨で文化賞を受賞しました。大仙民話の会は、旧大曲市教育委員会が行った大曲市民大学実践講座「ふるさと伝承ボランティア養成講座」を受講した卒業生により、平成15年1月に立ち上げられました。地域に伝わる民話(昔話、伝説、世間話)を広く伝承しながら、語り手を増やしていくことを目的としています。現在会員は15人で、主催口演を年4回行っているほか、出前口演を小学校や高齢者施設などで開いています。

令和4年9月、創立20周年記念口演として「地元の民話を語り継ぐ」を大曲市民会館小ホールで開催しました(秋田県職員互助会公益事業助成事業による助成金を活用)。この口演会は、文化の継承・活動の継続はますます困難を極めている昨今において、民話の継承活動に関心を持ってもらい後継者の掘り起こしにつなげ、郷土愛と活力を持ってもらう機会としたいと開催されました。当日は会場一杯の来場者があり、運営には中学生を含む多くの方がボランティアスタッフとして関わりました。

大仙民話の会で昔語りをする際に大事にしていることは、地域に伝承されている昔話を地元の言葉を使って語ることです。他の地域に伝わる昔話についても同様に地元の言葉に直して表現豊かに語ってきました。「民話は過去の人たちが思い描いた夢物語です。核家族化で使われなくなってきた秋田弁で、失われていく大事なものを伝えて残していきたい。地元には何もないとよく言われますが、ここにしかない宝物がきっとあるはずです。」と会長の倉田さん。
民話は戦争などで困難だった時代に人々の生き方を支えてきたものでもあります。「故郷の言葉で民話を伝えることで、コロナ禍で大変な現代にも通じる知恵を伝え、未来をどうしていくかを考えるヒントにつなげていきたい」と倉田さんは語ります。
 

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