NPO法人障害者アクアレッスンミラクルスイミー

団体名:NPO法人障害者アクアレッスンミラクルスイミー 理事長 谷内祐子さん

プールを楽しむみなさん

活躍が期待される菅原絋汰選手

今年で団体設立16年目を迎えるミラクルスイミーは、秋田県立プールを拠点に障がい児・者の社会参加や健康増進、リラクゼーションの機会を提供し、水泳の楽しさを伝えています。平成29年度には、その長年の活動が認められ「障害者の生涯学習支援活動」に係わる文部大臣表彰を受けました。今では、レッスンの受講生は100名に上り、所属する菅原紘汰選手が東京パラリンピックの補欠に選出されるなど、注目が高まっています。

【水の特性を活かす】
結婚前に水泳選手として活躍していた理事長の谷内さんは、特別支援学校で水泳教室の手伝いをした時に、障がいのある自身の息子や他の生徒たちが、水の中で活き活きとした表情で活発に体を動かす姿を目の当たりにしました。その時に、泳ぐだけでなく、水の特性を活かした活動ができるのではないかと、楽しそうにしている生徒たちから教えられました。
「普段座ったり立ったりできないお子さんが、プールでは伝い歩きができることが度々あります。そのような場面を見ると嬉しく、水の不思議な力を感じます。プールでの活動を通して、障がい者の方に元気を与えたい」と話します。

【みんながスポーツを楽しむ社会】
「障がいがあってもなくてもスポーツを楽しむのということは同じ。特別なことではない」と谷内さんは言います。設立を考えた当時は『障がい者がスポーツを楽しむ』ということに周囲の理解が得られず厳しい視線を向けられることもありましたが、県立プールでの活動の理由に「健常者との共生を実現したい」との思いがあります。最近では、菅原選手の活躍などにより、障がい者スポーツに興味を持った一般のスイマーや若い世代の人が増えていることを喜んでいます。
また「水泳以外の障がい者スポーツ全般で、その広がりや理解、環境整備、指導者養成等すべて発展途上の状態。健常者にも障がい者にも対応できる指導者のスペシャリストが増えてほしい」と指導者の育成にも取り組んでいます。

県央情報誌(かだれ)令和3年9月号掲載の記事です

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