一般社団法人ドチャベンジャーズ

団体名:一般社団法人ドチャベンジャーズ

BABAME BASE交流会の様子

「五城目みんなの学校」初回講座

 

ドチャベンジャーズは、2017年11月に五城目町内の土着企業・個人が立ち上げた団体です。地域に根ざしたベンチャー(新しい技術やサービス、新たな価値の創造を目指す新規事業など)に取り組む人や起業家をはじめ、地域住民たちの“やってみたい”を応援し、人口減少、少子高齢化など、様々な地域課題解決に取り組んでいます。今回は同団体の丑田香澄さんに活動等についてお話をうかがいました。

多様な大人たちの姿を見せる
ドチャベンジャーズが指定管理者として運営している五城目町地域活性化支援センター(愛称:BABAME BASE)は、2013年10月に五城目町が開設した廃校を活用したシェアオフィスです。当時、五城目町地域おこし協力隊として活動していた丑田さんらは、大企業の工場誘致ではなく、小さくても多様な挑戦者が集まり、地域に根ざして育つベンチャーの拠点にすることを目指しました。開設時3社だったBABAME BASEの入居企業は、巣立っていった数を含めて37企業に上ります。現在は、美容室やドローンの学校があったり、デザイナー、セミナー講師、国際教養大学の准教授や医者がいたりと多種多様な職種が入居しており、入居者同士のつながりから自然発生するイベントもあります。幅広い職業の大人が誇りを持って働いている姿や、時には全力で遊ぶ様子が見られる環境が身近にあることで、子どもたちは多様な大人がいることを知り、学びの機会の一つになっています。

五城目町だけが特別ではない
当初は地方で起業してみたいという移住起業家が主流でしたが、よそ者が地域にあるものを活かして挑戦している影響が徐々に広がり、地域の人へも挑戦の連鎖が起きています。起業には至らなくとも、五城目町で500年続く朝市で、小商いを始めたり、講座やイベントを開催する人がいたりと、化学反応が生まれて町が楽しくなったと地域に住む人たちも感じています。
少子高齢化が進む秋田県内でこのようなチャレンジが続いている五城目町には県内外からの視察が多数あります。また県外の学生らが五城目町で暮らし、地域の人たちと交流しながら何ができるかを学び、それぞれが企画したプロジェクトの実践も行われています。丑田さんは一連の取り組みについて「廃校や地域資源はどこにでもある。五城目町だからできたわけではなく、どの地域でもできる」と言います。

大人も通える小学校「みんなの学校」
2021年に新校舎となった五城目小学校は校舎建築にあたり、ドチャベンジャーズが司会を務めた住民参加型のワークショップを重ねたり、こどもたちのアイデアを聞いたりと住民と一緒にどのような学校にするかを考えました。そして今年10月には地域住民みんなの学び舎として、「みんなの学校」(主催:五城目町教育委員会/企画運営:ドチャベンジャーズ)が始まりました。五城目小学校を会場に、町民や町に縁のある人などが講師となり「トレッキング」や「コーヒーの淹れ方」などの講座が行われます。学びと出会いの機会を創出し続けているこの地域の今後に、一層注目が高まりそうです。

HP
https://dochavengers.or.jp/

この記事は県央情報誌(かだれ)令和4年11月号にて掲載したものです。

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