NPO法人秋田県防災士会

団体名:NPO法人秋田県防災士会(理事長 渡辺勝治さん)

災害救護訓練(傷病者の救出)の様子

五城目町社会福祉協議会災害ボランティアセンターに駆けつけました。

 秋田県防災士会は、2018年8月にNPO法人を設立し、講習会やワークショップ等を通じて防災の啓発、地域防災・災害時の被災地支援などに取り組んでいます。「防災士」とは、日本防災士機構が認証した研修や緊急救命講習を受講し、防災に関する知識や技能を修得しており、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待されている人々です。昨年8月に県内で発生した大雨災害時は、五城目町で家屋の泥出し作業等に協力しました。また大規模災害発生時を想定した野営災害救護訓練を実施するなど、会員の救護技能の向上に努めています。

【日頃の備えについて】
 町内会などで開催される講習会では、会員が防災アドバイザーとして、避難想定区域や避難場所・避難経路などをハザードマップで確認しておくこと、防災・備蓄品の準備や家族で災害時の連絡の取り方などを話し合っておくことなど、日頃からの準備の大切さを伝えています。理事長の渡辺さんは「災害は家族全員が揃っている時に起きるとは限らないので、職場や学校からの避難場所を知っていてほしい。親は子どもが心配でも無理に迎えに行ったりせずに、それぞれが安全を確保してほしい」また懐中電灯の電池が切れていないか、災害時に必要となる物は夏や冬など季節によって違うので、準備したものを定期的に確認するようにと話します。

【災害時の対応力強化】
同会の会員は、約270名。一般の方をはじめ、消防や警察、日本赤十字社の職員などがいます。最近では女性や若い人からの問い合わせも多いそうですが、女性はわずか2~3割です。渡辺さんは「地域の防災には、女性の視点が欠かせません。災害時の避難所に子どもや赤ちゃん連れの方が避難してきた場合の対応など、男性だけでは気づきにくい点もあります。避難訓練や防災訓練に女性も積極的に参加して、意見を述べてほしい」と言い、これまで男性が中心となって役割を担ってきた防災でも女性の活躍が求められています。

【地域防災の必要性】
 「防災は、自分でできることは自分(『自助』)でやりますが、大規模災害では隣近所で助け合う『共助』、さらに大掛かりな対応になると『公助』が担うことになり、これら3つの連携が大切です」と渡辺さん。共助では、地区防災計画を立てておくことが重要になるため、計画の策定が進んでいない場合は、防災士がそれぞれの地域の防災計画づくりのサポートなども行っていきたいと考えています。
県内には、県北、県中央、県南地区に支部が設置されており、災害時に連携して対応できる体制を整えました。今後は、防災士の知識やスキル、横のつながりを活かし、地域に根ざした活動を予定しています。ご興味のある方はぜひ防災士会までご連絡ください。

 

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